人間は肉食動物?草食動物?【後編】
今週のお題「肉」
こんにちは。うんちく星人です。
前回の続きで、「人間は肉食動物なのか、草食動物なのか」についてお話していきたいと思います。
前回ですでにその結論が出ているので、気になる方は前編をご覧ください。
人間は肉食動物
前回も説明した通り、人間は肉食動物です。
肉を食べないで生きていくのは本能的に不可能に近いです。
しかし、完全な肉食動物ではありません。
植物性食品も食べないとからだにある変化が起こります。
さっそく見ていきましょう!
肉だけ食べるのは危険?
肉や卵、魚などの動物性食品だけを摂取するのは危険です。
動物性食品は酸性食品と呼ばれ、体内のpHを酸性に傾けてしまいます。
これは、タンパク質中のシステインやメチオニンのような含硫アミノ酸が硫酸を発生するために細胞からカルシウムを流失させることと、リンや硫黄のようなミネラルが血液を酸性に傾けることが原因です。
酸性食品ばかり食べているとカルシウム不足による骨粗鬆症や、代謝性アシドーシス*1を引き起こす可能性があるので危険です。
このため、pHをアルカリ性に戻す食品も摂取しなければなりません。
一方、果物や野菜などの植物性食品はアルカリ性食品と呼ばれます。
アルカリ性食品はナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムを多く含んでいます。
レモンやオレンジ、梅干しなどは酸っぱいので一見酸性食品のように見えますが、酸っぱい原因であるクエン酸は体内で分解されるとアルカリ性に変わるためアルカリ性食品です。
ちなみに、米やパン、牛乳は中性食品です。牛乳はカルシウムが豊富なためアルカリ性のように見えますが酸性の脂肪酸を多く含むため中性(やや酸性)です。
ライオンはなぜ植物を食べなくて大丈夫なの?
ライオンは草を食べていないイメージがありますよね。
いくらライオンと言えど、肉だけ食べていると骨粗鬆症やアシドーシスになる可能性があります。
では、どうしてそうならないのでしょうか?
その答えは、”肉”ではなく”動物丸ごと”食べていることにあります。
動物丸ごとというのは内臓や骨も含まれます。草食動物の消化管や内臓には消化途中の植物由来の栄養素がたくさん含まれています。
ライオンなどの完全な肉食動物では、草食動物の消化物も摂ることでカリウムやマグネシウムなどのアルカリに傾けるミネラルを摂取してアシドーシスになることを防いでいます。
また骨には大量のカルシウムが含まれるため、骨も食べます。
現に、動物園では衛生上の問題で内臓や消化管は与えないですが、鶏肉を与える際などは骨付きのまま与えるそうです。
人間は骨まで食べる人はほとんどいませんし、ましてや消化管の消化物を食べる人なんていません。
そのため、ライオンと違いしっかりとアルカリ性食品を摂る必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は肉食動物である人間が植物性食品を摂取しなければならない理由を解説してきました。
このような記事を書くとヴィーガンの方に怒られてしまいそうですが、何を食べるかは人それぞれの自由なので周りに迷惑のかからない範囲で食事を楽しみましょう!
それでは次回もお楽しみに!